Airbnb CEOのBrian Chesky氏は今週、2026年Q2に生み出したリターンと比べれば、同社の推論処理への支出は「比較にならないほど小さい」と述べた。また、今後数カ月にわたってAIへの支出を拡大し、「AIネイティブ企業」になる計画だと付け加えた。

これは、CNBCとの独占インタビューでの発言だ。同社が第2四半期決算を発表した後、株価は17.4%上昇し、178.07ドルで取引を終えた。同社の最新の株主向け書簡によると、売上高も17%増の36億ドルとなり、純利益は8億1,600万ドルだった。

Chesky氏は、AIを同社の成功に付随するものとして扱うのではなく、「おそらく、当社の業績を説明する最大の要因」と位置付けている。その説明によると、取引を完了する顧客数がわずかに増えるだけで、大量のトークン(AIモデルの課金単位で、1トークンはおよそ単語の4分の3に相当する)のコストを賄えるという。

AirbnbにおけるAI導入の実態

主要なテクノロジー企業の大半は、開発やカスタマーサービスの業務フローにAIを組み込んでいる。しかし、Chesky氏のインタビューでは、AIへの支出とAirbnbの財務実績が異例なほど直接的に結び付けられている。

Chesky氏は、Airbnbの好調な業績を社内でのAI導入、ひいては新CTOのAhmad Al-Dahle氏の就任によるものだと説明した。同氏は、以前Meta AIのLlamaモデルプログラムを率いており、1月に同社に加わった。Al-Dahle氏は、Airbnb社内でのAI導入を大幅に拡大してきた。現在Airbnbは、OpenAIのCodexやAnthropicのClaude Codeを含む十数種類以上のモデルを利用している。

その結果、Airbnbは開発期間が最大60%短縮されたと説明している。また、今年上半期にリリースした新機能やアップグレードは、2025年の同じ期間と比べて80%多かったとしている。重要なのは、AI施策が人員削減につながっていない点だ。同社によると、ほぼ同数の従業員が業務の生産性を高められるようになったという。

顧客対応の面では、Airbnbはサポート業務をAIエージェントに委ね始めた後、予約1件当たりのサポートコストが約16%低下したと報告している。同社によると、このエージェントとやり取りした顧客の約45%は、人間の担当者に引き継ぐ必要がなかった。競合のBooking Holdings(Booking.comの運営会社)やExpediaも、業務フローにAIを組み込んでいる。

決算説明会で、Booking CEOのGlenn Fogel氏は、AI投資による純リターンがすでにプラスになっており、同社のカスタマーサービスコストも2桁の割合で減少していると認めた。

ただし同氏は、外部LLMからの送客が全宿泊数に占める割合は1%未満であり、今後増やしていきたい指標だと付け加えた。Expediaも投資家に対し、自然言語による旅行計画機能はまだ予約につながっていないものの、旅行者の意図に関する貴重な情報を収集していると説明した。

AirbnbのAI支出の規模は依然として不明

AirbnbはSECに四半期報告書を提出したが、支出の一部について詳細な内訳までは示していない。同報告書では、支出を5つの機能カテゴリーに分けている。AIやトークンへの支出は個別に開示していないため、総コストを切り分けることはできない。

しかし明らかなのは、AirbnbのAI支出が今後増える見通しだということだ。CFOのEllie Mertz氏は決算説明会で、今回更新した見通しには、今年残りの期間を通じた「大幅な増加」が織り込まれていると述べた。

Mertz氏は、カスタマーサービスコストの低下と従業員数の増加ペースの鈍化という2つの分野が、すでに追加費用を相殺していると指摘した。これにより、AirbnbのAI実験は今後の四半期でより明確に検証されることになる。すなわち、利益率を拡大し、売上高の成長を加速させながら、推論処理への請求額を増やし続けられるかどうかだ。