ホワイトハウスは先週末、トランプ大統領が6月2日に署名した大統領令に沿って、最先端AIモデルの審査枠組みの初版を最終決定した。この枠組みの中心となるのは、開発企業が新モデルを一般公開する最大30日前に連邦政府機関へプレビューを提供するための仕組みだ。これにより政府機関は、モデルのサイバー能力を評価する時間を得られる。

主要AI企業であるAnthropic、Nvidia、OpenAI、Meta、Googleなどの代表者が、今週、この枠組みの内容について最初に説明を受けた。各社には、評価結果が最終的な能力を正確に反映するよう、モデルを可能な限り一般公開に近いタイミングで審査に提出するよう指示されたと報じられている。

文書自体は公開されないため、こうした協議に招かれていないアナリストや開発者は、その内容について依然としてほとんど知らされていない。ただし、その条件や適用範囲の一部は、その後公になっている。

大きな論点の1つは、オープンウェイトモデル、つまり自由にダウンロードしてローカルのハードウェア上で実行できるモデルが、新たな規則の対象になるかどうかだった。Axiosは8月4日付の報道で、対象にならないことを確認した。

ホワイトハウスの枠組みの適用範囲

新たな枠組みが対象とするのは、「対象となる最先端モデル(covered frontier models)」と呼ばれるものだけだ。この用語は曖昧で、サイバー攻撃能力が一定の水準に達していればオープンウェイトモデルも含むと考える向きもあった。しかし文書の正確な文言は、対象を「最先端の能力と国家安全保障上のリスクを持つクローズドソースのモデル」と定義しており、オープンウェイトモデルを審査対象から除外している。

これは基本的に、条件の対象となるのはクローズドウェイトモデル、つまりモデルの重みを企業が非公開にしているモデルだけだということを意味する。こうしたモデルは通常、開発企業自身のサーバー上でホストされ、API経由でアクセスされる。

定義上、オープンウェイトモデルが明確に除外されている一方で、「最先端」と「国家安全保障上のリスク」という用語については、なお曖昧さが残る。これらのラベルに該当する正確な基準は不明確で、時間の経過とともに必然的に変化するため、こうした判断は連邦政府当局に委ねられることになる。政府当局者は、厳格なアクセス制御と活動ログを備えた安全な環境内でモデルをテストできる。

中国のオープンウェイトモデルが有力な競争相手に浮上

重みとはモデルのトレーニングの結果であり、AIの知識ベースを実質的に構成する数値の集合だ。理論上、重みを公開すれば、開発企業がアクセスや入力の監視を管理しなくても、誰でもモデルをローカルのハードウェア上で実行できる。ただし実際には、ほとんどのユーザーにとって現実的ではない。より高度なオープンウェイトモデルを動かすには、処理ユニットをラック単位で用意する必要があり、一般消費者向けのハードウェアで効果的に実行できるモデルはほとんどない。

オープンウェイトモデルがホワイトハウスの枠組みから除外されたことは重要だ。これらのモデルは、クローズド型の競合モデルと非常に近い競争を繰り広げているからだ。中国企業Moonshot AIが7月にリリースしたKimi K3は、Artificial AnalysisのIntelligence IndexでClaude Fable 5とGPT-5.6 Sol Maxに次ぐ順位につけている。つまり、その能力はオープン型とクローズド型を合わせたAIモデルの大半を上回る。

このオープンウェイト方式は米国よりも中国で一般的だ。Alibabaは今週、自社のQwen3.8-Maxモデルの重みを公開すると発表し、同日の同社株は7%高で取引を終えた。

このようなモデルは、能力がクローズドウェイトの競合モデルと同等か、それを上回る可能性があるにもかかわらず、ホワイトハウスの審査枠組みの対象外となる。